2026.10.20

仕事と子育てをしながら学ぶ時間をつくる方法 〜言語聴覚士の野村美紗さんに聞く小さな一歩

著者:加藤愛子

言語聴覚士の野村美紗さん

仕事も子育てもある中で、学び直しの時間をどう確保するか。今回のエピソードでは、言語聴覚士の野村美紗さんに、資格取得に向けて夜間の専門学校へ通った際の工夫と、新しいことを始めるときの考え方についてお話を伺いました。

夜間の学校へ通うと決めるまで

野村さんは言語聴覚士になりたいと思った後、すぐに資格までの道筋を調べ、夜間に通える専門学校を見つけました。授業は平日の夕方から夜にかけて、さらに土曜日も授業を受け、3カ月の実習を含めた2年間で国家試験を目指す課程でした。仕事を続け、こどもを育てながらの通学です。決めた当時は在宅勤務と遠隔授業が重なり、始めるハードルを少し下げてくれたと振り返ります。

朝の一時間と週末の役割分担

授業に出るだけでは追いつかないため、野村さんはこどもたちが起きる前に勉強しました。家の中で、家族を起こさないよう、バルコニーに出て机に向かう日もあったそうです。

もう一つの工夫は、夫婦で以前から続けていた週末の役割分担。土曜と日曜で一日ずつこどもたちの担当を交代し、もう一人が自分の時間を持つ方法が、土曜日の通学にもつながりました。

こんな美紗さんのご家族のメソッドは、どなたでも真似できるものではありません。それでも、今ある時間の使い方や家族との分担を見直すことは、学び直しを考える人のヒントになるかもしれません。

心が動いたら小さく試す

後半の話題は、新しいことを始める勇気です。野村さんは「好きなこと」が明確でなくても、少し気になるならやってみてよいと言います。最初から完成した目標や働き方を決めなくても、一歩近づくうちに見えるものが変わる。例えば本を読む、人と話すなど、小さな行動から始められます。

やってみて違うと感じたら、進む方向を変えることもできる。やめることも負けではなく、前向きな決定になり得るという言葉が印象的でした。

野村さんのご経験をそのまま再現する必要はありません。自分の生活に合う一歩を選ぶところから、次の可能性を探せるのではないでしょうか。

【ゲストプロフィール】野村美紗さん

野村美紗さん

野村美紗さん。言語聴覚士・保育士。外資系コンサルティング会社で会計系コンサルタント、グローバルIT企業でB2Bマーケターとして勤務。二人のこどもを育てながらキャリアを重ね、次男の言語訓練をきっかけに言語聴覚士の国家資格を取得。現在はこどもの言葉に関する支援や、保護者への相談対応に携わる。

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